しらべぇ編集長が語る!情報発信力をつけることに重要なのは「恐れと想像力」【東北ライター塾③】

玉石混交のネットメディアがどんどんローンチされている昨今、創刊からわずか9ヶ月の間に月間PV数1000万超え、いまだ順調にPV数を伸ばし続けているニュースメディア「しらべぇ」。

東北ライター塾のプログラムで、その「しらべぇ」編集長であるタカハシマコトさんが「ネットニュースの書き方」を語りました。

▼前回までの東北ライター塾のレポートはこちら

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ライターや情報発信者が身につけるべきは「発見力」と「文章力」

さて、最初にタカハシさんが語っていたのは、Webのライターは未経験者に対して大きくチャンスが開かれているというお話です。というのも、ここ数年でインターネットでは数多くのニュースメディアが生まれ、そこで日々色んなメディアにおいてネタや、ライター、編集者が募集されています。

しかも、未経験者でもそれに応募できるメディアも多い。

しかし注意しなければいけないのが、幸運にもライターになれても、次の二つの能力を磨かないと仕事にならないということ。

  1. ネタを見つける「発見力」
  2. わかりやすく伝える「文章力」

この2点について、以下で「それぞれの能力を磨くためにどうすればいいか」を紹介します。

「発信力」を磨く2つのヒント

まず「発信力」を身につける、つまり「ネタ」を見つけるのにはどうすればいいのでしょうか。講演でタカハシさんが語った2つのヒントを紹介します。

① 掛け算

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ネタを見つけるためのコツのひとつが「掛け算」の考え方です。例えば、地元の食べ物をただ紹介するのではなく、「旬」を掛けあわせて、そのタイミングで情報を流す。または、有名な食べ物だけれど、あまり世間では知らない「食べ方」と組み合わせることで面白い記事になる。

実際の例であげられたのが、「名古屋駅新幹線ホームの有名きしめん店で発車9分前に注文したらどうなるか?」という記事です。

名古屋駅新幹線ホームの有名きしめん店で発車9分前に注文したらどうなるか? – しらべぇ | 気になるアレを大調査ニュース!

この記事は、有名きしめんという「地元の食べ物」に、9分間で食べきれるかという「時間」という要素で掛け算をして生まれたもの。ただ「有名きしめんを食べてみた」なんていう記事よりも数段面白いものに仕上がっており、「掛け算」の威力を感じられますね。

② 問いをつくる

また、ネタを見つけるには「問いをつくる」、つまり「常識を疑ってみる」ことも大事です。

例えば「東北の情報を発信しよう」としたとき、実は地元の人には当たり前だけれど、それ以外の地域の人にはあまり知られていない情報はたくさんあります。そこで「これは自分では当たり前に思っていたけれど、他の地域の人たちが見たらどう思うんだろう?」という問いをつくることが大切なのです。

日本テレビの「秘密のケンミンSHOW」なんかも、同じく「問いをつくった」ことで生まれたものなんでしょうね。

コミュニケーションで重要なのは「恐れと想像力」

ライティングというものは、読者とのコミュニケーションです。顔の見えない不特定多数の読者に向けて、何かを伝える。そして、そのコミュニケーションにおいてとても重要なのが、「恐れと想像力」とタカハシさんは言います。

  • 自分の文章は伝わらないかもしれない
  • 自分の取材してきたことは、この言葉で本当に伝わるだろうか?
  • 文章の中に、意図せず誰かを傷つけてしまう部分はないだろうか?
  • 山も見せ所も作れていないのではないか?
  • 誰でも読みやすいか?
  • 忙しい人でも読みたくなるか?
  • 他記事と比べて「つまらないなぁ」と思われないか?

コミュニケーションが成立しないのではないかと「恐れ」、そしてまだまだ十分じゃないんじゃないか、相手がどう思うかを考える「想像力」。

これを聞いて、文章はどれだけ謙虚になれるかがポイントなのだと感じました。やはり自分におごらずに書き続けられる人が、文章力もつき、良い書き手になれる条件なのでしょう。

「文章力」を高めるためのコツ

さて、文章力を高めるには、少し意識しただけで文章力が高まる細かいコツというものがたくさんあります。タカハシさんは、それについても語っていたので、ここでは3つだけ絞って紹介しましょう。

①文章のリズムは文末が作る

文章を書くとき、文末がワンパターンな文章は不快感が残りますよね。確かに、すべての文末が「〜です。」という文章だったら気持ち悪く見えてしまいます。

【です・ます調】でも【だ・である調】でも色々な文末を混ぜながら文章を書きましょう。

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テクニックとしては「体言止め」を使ったり、文末を略したりすることで文章の幅が出てくるそうです。

②漢字を多く使う文章は、読みづらいだけでなく下手に見える

パソコンで文章を書く場合は、予測変換機能が優秀なので、簡単に様々な漢字に変換できます。それはそれで便利なのですが、漢字が多すぎると読みづらくなってしまいます。

例えば、の為/特に/◯◯達/可愛い/な事 などなど。

タカハシさんが実際に編集した原稿は、「ちなみに」を「因みに」と書いてきたライターさんがいるそう。確かに、これじゃあ読みづらいですね。漢字とひらがなのバランスはライターにとって意識すべきことでしょう。

③定型文は、読者への裏切り

「いかがでしたでしょうか?」

「今回は◯◯を紹介します」

ネットニュースをよく読んでいる人は以下のような文章をよく見たことがあるでしょう。これはよく使われる定型文で、多くの人が無意識に文章中使ってしまうものです。

しかし、タカハシさんはこれを無思考に使うことを「読者の裏切り」と呼んでいます。

というのも、このような定型文は基本的には削除しても、文章には何の問題もないことがほとんど。にもかかわらず、このような定型文を使ってしまうことは、すなわち「読者に伝わる言葉」を考えることを放棄しているということです。

ぼく自身も、このような定型文を使ったことが幾度となくあるので、意識しないといけないなあと思います。

文章はおもてなし

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文章をどう書くかということについて聞いてきましたが、最後にタカハシさんが言っていたのは「文章は、おもてなし」ということ。相手のことを思い、心のこもったサービスをするように、読者のことを思い、心のこもった文章で伝える。それが大切なのだということです。

このライター塾で、色々なテクニックなども教わりましたが、結局のところ最後に語っていた「おもてなし」のような基本的な心構えというものが良い情報発信を行っていくための前提として一番重要になっているように思います。

3回に分けてレポートしたこの「東北ライター塾」は、無料のセミナーでしたが、かなり濃いー話を聞けて、すごい満足でした!自分は、来年東京に引っ越すので、あまり東北の情報発信には貢献できないかもしれないんですが、少しでも携われたらないいなぁなんて考えも浮かんだので。復興庁には、このような官民での取り組みをもっともっとしていってほしいなと感じます。

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